十字架上のパウロ三木の叫び


 ここにいるすべての人々よ、私の言うことをお聴きください。私はフィリピン人ではなく、れっきとした日本人であって、イエズス会の修道士です。なんの罪も犯してはおりません。ただ、私たちの主イエズス・キリストの教えを説きました、それだけで殺されるのです。私はこの理由で殺されることをこよなく喜び、私たちの主の大いなる恵みを感謝します。今、死を前にして、私がどうしてあなたたちをあざむくことがありましょう。どうぞ信じてください。人の救いの道は、キリスト教以外にはないと断言します。あなたたちの迷いを私はさましたいのです。

 キリストの教えは、自分の敵も、悪をなす者をもゆるせと命じています。だから、私は主君と、また私の死の責任を負うすべての人をゆるします。主君に憎しみをもってはいません。むしろ、彼とすべての日本人がキリスト信者になることを心から望みます。
(サンパウロ発行 永富映次郎著 「日本二十六聖人殉教記」から)



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