嫌なことから逃げない


 私は高校に入学したけれど、1ヶ月で登校できなくなり、聖母の小さな学校に来ました。ここに来てから決めた課題は "嫌な事から逃げない" そして "自分自身、良くなろうとする" と大きく分けて2つの事を、9月ごろから課題と向かい合い先生と面談をしてきました。
  "嫌な事から逃げない" という課題は、中学2年の1学期ごろから自分の中で思い始めていました。その頃は何か嫌な事があったり、嫌いな授業があると休んだりしていて、その内だんだん休み癖がついてしまって1週間休んでしまった時がありました。毎日先生が家に来て「学校来てみ?教室に入らなくてイイから、保健室にだけでも来な。」と、いつも聞かされていました。そんな事を聞くたびに嫌になって先生に八つ当たりをする事もありました。2学期から「ひまわり学級」に入る事になって、これまで休みがちだったけれど少しづつ学校に来るようになりました。でも同級生に会うのが嫌だったので登校が8時30分だけど、9時すぎに登校する事が普通になっていました。そして下校も最後の授業が終わる10分前に帰っていました。でも今考えると、そんな事をすると同級生との間がさらに深くなってしまうと思ってしまいます。完璧に "会いたくない" と壁を作ってしまっていました。

 ある日、一つ年上の友達に「クラブ見て行かん?」と誘われたけれど行けないで、でも手を引かれて体育館に行くと何か分からなくなってすごく苦しくなって涙が出てきました。わけが分からんくらい恐くて、その場に座る事しか出来ませんでした。私はスグ自分の中で嫌な事があると、寝る時にずーっと「嫌だ。嫌だ」と考えてしまいます。すると次の日は学校に行くのが辛くなってしまう弱いままでした。聖母に来て3学期になった時、自分の中で「なるべく休まない」と決めました。柔道はとくに駄目で、初めの4、5回は全然やる気がなくて楽しくありませんでした。でも、ある日先生は自分の気持ちを見通して、「真面目に取り組まないと退学にします」と言いました。その時、正直「良くなろう」と思いました。段々柔道をやっていくにつれて、楽しくなってきて前は朝起きることが嫌だったけれど「今日は柔道や!」と思うようになれました。カゼで柔道を見学していたら何故か「あー、柔道やりたい」と思いました。そしてある日柔道をしていて後転をしようとして、出来なかったとき、とても悔しかったです。私自身、前の私だったら、こんな事絶対思わないし、こう思えた事は嬉しかったです。私の中で "柔道" が一番変われたキッカケのような気がします。

 今、私が悩んでいる事は「高校に復学する」か「働く」か、どちらかです。私は一度辞めようとした高校には戻りたくない。勉強をするのが嫌だ。毎日毎日 "学校" というものの所へは行きたくない。一つ年下の人達と勉強するのは抵抗がある。こんな事言ってもキリがないけど、私は絶対高校には戻らないと言ったつもりです。この話を聞いた先生は "Sさんは学校に行ける力を持っている" "一年間、二年間だけでも行ってもSさんのタメになる" と言ってくれています。

 そして、今自分の中で整理がやっとつきました。3月に入って空き時間があると良子先生と面談しました。私の "学校に行きたくない" と言う気持ちは全く変わりませんでした。YさんやTさん、O君、M君に "Sさんのイイ所" を先生に聞かれて全員が一つずつ言ってくれました。私自身、気が付かない所も言ってくれて凄くうれしかったです。これまでO中に行っていた中で、そこまで深く不登校についてとか話し合ったことがあまりなかったので初めは「不登校」の話し合いをするだけで嫌でした。でもみんな、これまであった事、苦しかった事をスラスラ言う所を見てビックリしました。そういう事を話し合って自分を見つめて "学校に行きたい" "友達がほしい" と思えるみんなが凄いと思いました。1週間、2週間たちもう逃げれない状態になってしまった時、とても苦しくなって学校を休みました。1日休んでだいぶ楽になり、面談をして考えて、親と相談しました。これまで進路を決めるのにこんなに苦労したことがありませんでした。20日までに決める事になって、私はこれまで悩んだことのないくらい考えて悩んでやっと決まりました。

 私はどう考えても悩んでも学校に行きたくない。たくさんの人達の中に入るのは苦手。毎日勉強するのが嫌だ。N校にずっと行ける自信がない。これまで梅澤先生みたいに細かく厳しく注意してくれる人が居ないとなまけてしまうんじゃないか。と考えるといくつもいくつも出てきて、私の中で「私は働きたい」と決心しました。親に話しました。お父さんは「自分で本当に決めたのなら責任をもって、今回は簡単に辞めたり休んだりしたら絶対にダメ。」と言われました。自分から言うのは結構、勇気がいりました。「反対されるんじゃないか」とも思いました。でも、認めてくれた時は凄く嬉しかったです。これまで私を支えてくれた人を裏切らないためにも頑張りたいです。ほんの小さな仕事でも一生懸命やりたいです。

(2002年度 聖母の小さな学校文集「自分をみつめて」から)