文集3
「この一年を振り返って」


 この一年を振り返ってみて思う事は、とてもいい、意味のあった一年だったと思う。
 四月にN高校へ行けなくなって、もう辞めてしまおうとしか思っていなかった。けれども、聖母にまた少し通うことになって、心が少し変わっていき、またN高校へ戻ろうと思えるようになった。でも、このN高校へ戻るという気持ちが出てくるとは、四月のころには少しも思っていなかった。逆にすぐにでも辞めてしまおうかとばかり思っていて、N高校というものが嫌で嫌でしかたがなかった。でもその時に辞めてしまわなくてよかったと今は思っている。

 四月から六月までは、辞めたいとしか思っていなかったけれども、六月に休学届けを出したあたりから、辞めたいと思う気持ちと、少し違った気持ちが出てきたような気がする。このころから少し自分の心をみつめられるようになっていった。この自分の心をみつめると言う事ができるようになったのは、自分にとってとても大きな事だと思うし、そのおかげでこの後も動きがとりやすかった。そして先生たちと話をしたりする中で、すこしずつN高校と関わりを持っていくことができた。

 自分の中の辞めてしまいたいという気持ちが少しずつなくなり、今自分ができる事をできるだけ精一杯やりたいと思うようになった。そして、その今自分ができる事をさぐっていくうちに自分のペースをつかめるようになっていった。このペースを見つけたのは、これからも役に立つと思う。この気持ちを確認したころに、N高校を辞めるとか、戻るとかは関係なくて、今自分がしている事が一番いいんだ、これを続けていけばいい、N高校へ戻るだけが成長ではない、今している事そのものが成長なんだ、と思えた。これが思えたときに気持ちが楽になった。それにN高校を辞めなくてよかった。N高校へ行ってよかった。三日で行けなくなったけれども、「それはダメではない。むしろよかった。」とも思える気持ちも出てきた。そしてN高校に対しても週何回か行ってみたり、自分の心を確かめて、何ができるか、また探したりするうちに、今せっかく自分がここまでこれたのに終わってしまってはもったいないと思った。それにまだ自分は成長する事ができると思った。だから今自分が持っているペースで、今自分がやっている事の延長としてN高校へ戻ろうと思った。

 この時に思った事が、「決して無理はしない。卒業なども気にせずに自分ができる事を少しずつする。そうやっていけばまた三日で行けなくなっても自分で納得がいくし、次につながっていく。」という事だ。そしてN高校へ戻る事を決めた。これは自分にとって一番いい選択だと思う。この一年は本当に大変だったし、辛い事もたくさんあった。けれどもいろんな人、先生に支えてもらいながら乗り越え、自分の成長につなげてここまで成長できた。この事は自分でも本当にうれしい事です。今こんな気持ちがでるなんて、四月の頃は考えもしなかった。けれども、あの時にN高校を辞めなくて本当によかった。それに自分自身に対しても、学校に対しても、一番いい形で接してこれたし、とてもいい一年を送れたと思う。


(2001.3.24聖母の小さな学校 卒業生文集 「自分をみつめて」から)

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