1996/12 No.229

京都教区時報12月号

・秀吉の捕縛命令

・タイ国スリン県でのプロジェクト続報

・バングラデシュをたずねて

・名張市内キリスト教合同クリスマス

・二十一世紀の福音宣教に向かって(1)

・あんてな


秀吉の捕縛命令

  

秀吉の命令により、1596年12月8日には、京都のフランシスコ会修道院に、また大阪のフランシスコ会士およびイエズス会士の住居に対して、次いで二日後にはイエズス会の神父たちの住居に、見張りの者が置かれました。

 12月30日、秀吉は、フランシスコ会士およびその信者たちの耳や鼻をそぎ落とし、京都、大阪、堺の目抜き通りを引き回し、長崎においてはりつけにすべしと厳達しました。

 あくる31日に、役人たちは、フランシスコ会士、マルチノ・デ・ラ・アセンシオン神父とその伴侶である三人の日本人、およびイエズス会修道士パウロ三木とその伴侶の二人を、大阪から京都へ引き立てて牢屋にぶち込みました。

 1597年1月2日、京都に留まっていたフランシスコ会士と伴侶が捕らえられました。

 あくる日の1月3日、京都で耳そぎの仕置きを受けました。


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タイ国スリン県でのプロジェクト続報

ヌヴェール愛徳修道会 スール・モニカ

 タイ国スリン県での奨学金制度が始まり、六年目を迎えました。この奨学金制度の最初から関わっておりました小学生も、中学三年を終え、あるものは家族を助けるために働きに、あるものは職業訓練校に進んで行きました。
 今年度は、昨年度からの小学生の内、45名が続いて奨学生として留まり、中学生は26名がそれぞれ進級いたします。従いまして、1996年度の小学生を新規34名、中学生を新規21名選び、合計126名を奨学生の家族として迎えました。決定の段階で、126名として出発いたしましたが、説明会が終わり、新年度が始まった時点で家庭の事情で転宅を余儀なくされた生徒等があり、毎年のことではありますが、貧しい人々の状態は変化が激しく不安定な現実に遭遇したしました。
 今年は小学生が28名卒業し、その内、家庭の状況等で転宅したり、家族を助けるために働きに行く等の生徒もあり、15名が中学校に進級致しました。
 まだ義務教育としての法律化にまでは至っていませんが、タイの教育界では中学三年までを義務教育化する方向で進められているようです。私共としては、先ず小学生に教育の機会が与えられるように優先的に努力すると共に、徐々に中学三年まで、教育の機会を与えることが出来ればと考えています。

●自立と自己開発が目的


 中学生を援助する場合、私共は一昨年より以下のように保護者と話し合っています。即ち、援助するに当たって本人と家族の自立と自己開発を助けることを目的とし、各自の責任と努力によって自活できることを助けるために、
一、三年間必ず通学すること。途中で勉学を放棄した場合、私共が支払った経費の半額は返却してもらうこと。(ただ、何となく行きたいということを阻止するため)
二、昼食代とバス代は保護者が責任をもつこと。(ただし、ケースバイケースで必要な人には援助する)
ということでした。
 これは保護者が子供の教育に対して責任を持ち、共に生徒を教育しているという自覚をもたせるためです。
 小学生につきましても、従来から、奨学生として私共と共に歩んでいました生徒の中で、家庭の事情で他県に移ったり、また、嬉しいことに、中には皆様のご支援のお陰で家族の状況もよくなり、共に家族が助け合いながら自分たちで自立出来るようになった者もいます。そのため、新規により貧しい生徒を支援することが出来るようになりました。こうして、一年一年本人と家族の状況を見守りながら、より適切な、自立、開発を促進出来るようにと共に歩んで参りました。

●家と家の谷間に隠れている家庭


 最近、タイの経済状態は全般に向上してきております。以前(数年前まで)私共の住んでおりますすぐ近辺には、スラム街があり、保健、衛生状態も最悪でしたが、最近はこれらの家々は他の地域に追いやられ道路も舗装され、見違えるように環境も改善されてきました。
 しかし、その反面、私共が関わります子供たちの家々は新しく建てられた家、オフイス等の陰に隠れ、今年の新しい奨学生の家庭を訪問した時感じたのですが、本当に貧しい人が多いということです。今までも貧しい人たちでしたが、今年は更に、路地の奥の奥、家と家の谷間に隠れている家等があり、家庭訪問する時に捜すのに苦労しました。近所まで行きながら、近くの人たちは知らないのです。グルグル回り回ってやっとその場で生徒を見つけ、家まで案内してもらうといった調子です。
 このような傾向はここ二・三年特に目立つ特徴です。スラムだけではなく、普通の町並みの中に隠れて埋もれている貧しい人たちを少しずつ見出し、関わっていけることは嬉しいことです。私共もようやくスリンの学校、並びに街の人々から信頼して頂けるようになって来たことを感じ、喜ぶと同時に新たに心を引き締めています。
 現在、タイ人のスタッフ三人、日本人のスタッフ四人の七人で活動しています。


《連絡先》ヌヴェール愛徳修道会管区事務所 シスター下田
 電話075(642)6279

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バングラデシュをたずねて

S・T(富雄教会)

 バングラデシュは、イスラム教徒が人口の大多数を占めている国で、キリスト教徒は少数派です。街のあちらこちらにモスク(イスラム教寺院)があり、早朝からコーランが聞えてきます。郊外の農村では牛や羊はいたる所で見かけましたが、豚は全く見ませんでした。加えて、休日は日曜日ではなく金曜日です。

 このようなイスラム教が人々の生活のある種基盤になっている社会の中で、カトリックの修道会、カリタス、YMCA、YWCAなどは、様々な活動を通じて社会に貢献し、社会に受容されています。
 孤児院、職業訓練校、スラムの学校などを見学させていただきましたが、その中で私が特に興味をもったのは、複数の団体がおこなっている、女性のための教育プログラムでした。

 バングラデシュでは、女性の八割以上が読み書きできません。それだけではなく、生活していく上で必要な知識、子供にどのような食事を与えるべきか、病気を予防するにはどうしたらよいか、といった基本的な知識すら持たない人が、特に貧しい生活をしいている女性の中に多いのです。そこで、成人女性に読み書きを教える教室を設けたり、地域ごとに生活改善に取組むグループを作って指導をしたり、共済制度を作ったりと、様々な活動がおこなわれています。また、裁縫を教え、女性が内職で少しでも経済力を持てるようにもしています。

 女性をとりまく厳しい状況を克服するには、まだまだ時間が必要でしょう。しかし、真剣に文字を習い、楽しそうに縫い物をする女性たちの熱心さが、将来を展望する上での明るい光だと感じました。


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名張市内キリスト教合同クリスマス

名張市では初めての合同クリスマスが昨年12月17日に催されました。数年来より地区の各宗派キリスト教の代表者とウイッテ神父様と和田先生が中心となって、キリスト教会一致運動(エキュメニズム)の為の祈りと準備をしてきたことが実りました。
 名張でのキリスト教各宗派の方々は、日本キリスト教団、ルーテルキリスト教会、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団で、牧師様・信徒の皆様が真に教会一致を願い、互いに尊敬と信頼の上に協力体制が出来、明るく楽しい雰囲気の中でプログラムが組まれ、第一部は御聖堂にて礼拝式、第二部はホールにてお祝い会と決まりました。
 合同練習をした聖歌と共にウイッテ神父様、牧師様が揃って入堂され、儀式が始まり、新共同訳聖書が牧師様によって朗読され、ウイッテ神父様の説教と続き、神父様の祝福で終り、合同での礼拝式は感動的でした。
 第二部のお祝い会は、「皆一つになろう、主のもとに」を目標に、聖歌、フォークダンス、ゲーム、ダベリングで参加者全員で進行しました。始めはお互いに少し遠慮気味でしたが、何時の間にか自然に家族的な交わりとなり、時間の経過も忘れ、午後10時過ぎまで楽しみ、心から主の御降誕をお祝いする事が出来ました。この喜びは神様よりいただいた大きなお恵みであり、感謝の気持ちで一杯でした。
 この喜びを総べての人々に味わっていただく為に、今後は規模を拡大し、合同クリスマスを催したいと思っています。
 尚、今年の合同クリスマスはたくさんの人達に参加していただくために、場所を名張産業会館に移し、12月8日に行ないます。今年の第二部では、聖書に基づいたオペラ調のものを各教会が発表できるように練習に取組んでいます。その後の各教会の出し物のために、カトリック名張教会では聖マルチンの人形劇を準備しています。

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二十一世紀の福音宣教に向かって(1)

 11月23日の日本二十六聖人殉教四百年祭in京都に向けて、各小教区、各施設、各団体で、「紀元二千年をめざしての五カ年計画」を作成されて来ましたが、五カ年計画でなく、二千年をめざしての取組みとして提出されたところもありました。そこで、「二十一世紀の福音宣教に向かって」という題で、掲載を続けさせて頂きます。
 今回は号外の掲載に間に合わなかったところの分を紹介致します。今後作成されるところがありましたら、教区時報編集部宛にお送り下されば、順次掲載していきます。

亀山教会(三重地区)


◆1996年のテーマ
私たちの信仰生活を見つめ直す
▼信仰の原点を見つめ直す。
・日本二十六聖人の生き方をビデオ、伝記から見習う。
◆1997年のテーマ
もっと深くイエス・キリストを知ろう
▼洗礼の原点を見直す。
・みことばと教理を学ぼう。
◆1998年のテーマ
みんなで聖霊を呼び求めよう
▼『教会憲章』を学ぶ。
・ミサ以外で、聖霊の導きを願う祈りの場を設ける。
◆1999年のテーマ
御父の愛に結ばれて、すべての人と手をつなごう
▼まわりの人を大切にしよう。
・小さい人々、弱い人々、国際交流に目を向けよう。
・『現代世界憲章』を学ぼう。
◆2000年のテーマ
イエス・キリストが私たちの中にいつも生きておられることに感謝し、喜び祝おう
▼パウロ六世の『福音宣教』を学ぼう。
・小教区の中で新たな宣教活動を始めよう。

福知山教会(京都北地区)


◆五年間のテーマ
五カ年計画を教会と私たち自身の回心と刷新のバネにして、年毎の共通の実施項目以外に、現在福知山教会がかかえている色々な問題点について、みんなで話し合い、「キリストを中心に結ばれている信仰者のつどい」である「キリスト共同体」として、少しでも信仰において成長していけるよう努力する
▼五年間共通の実施項目
・毎週のミサのあと、その日の福音書を中心に「みことばの分かち合い」をする。
▼1996年の実施項目
・毎週のミサの共同祈願で、長崎教区作成の祈りのカードを唱える。(福知山教会独自の祈りも考える)

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カトリックの若者もすてたものじゃない!

 「神の国はただあなたがたの中にある」ジャパン・ユース・デイ(以下JYD)に参加して、この神様の言葉を心から感じました。ここに神様がいない訳がない!という体験をすることができたのです。

 晴佐久神父の呼びかけで青年が集まり、動き出したジャパン・ユース・デイ。昨年の八月、私は初めてJYDミーティングのために東京へ行きました。何ができあがるのかわからない。だけど何かを作りあげてみせる!という神父と十数人の青年に出会いました。そして、数々の集まりやミーティングに参加するたび、少しずつ少しずつ、目には見えないけどすごい何かを感じていました。

 今年の二月、青年センターでは、京都教区青年のつどい「とにかく会いたい!!」を開催しました。JYD実行委員長の中野くんが東京から参加し、JYDのアピールをしてくれました。これによって、京都教区はJYDに向けて動き出したのです。
 WOODSTOCK TENNIS CLUB、歴史観光サークル“スヌーピー”、湯めぐりクラブ、NICE青年ネットワークの四つのJYDクラブを作ることができました。

 そしてこの9月、埼玉でジャパン・ユース・デイは開催され、私たちは、この四つのクラブを持って参加しました。
 驚いたことに参加者は四百名を数え、フィリピン、韓国、インドネシアなどのほか、数多くの外国人、プロテスタントの青年の参加もありました。

 今回、32のJYDクラブの参加がありました。JYDの大タイトルは「神のみ栄えのため」「キリストの建てられたみ国の建設に進む」です。カトリック要理クラブや祈りのクラブがある中で、京都教区のJYDクラブは、信仰とどう関係があるのか、と思われた方もいらっしゃるでしょう。「神の国はただあなたがたの中にある」この言葉のように、人が集まるところには、神様が必ずいてくださいます。テニスで、湯めぐりで人が集まる。集まれば、何かが動きだし、何かが生まれると私たちは信じているのです。(実際、テニスがあるからJYDへ来た!という人もあったのですよ!) 

 毎日のミサ、セミナー、クラブ、分かち合いを通して、北海道から沖縄までの全国から参加している青年たちと交流することができました。たしかにそこには神様によって集められた私たちがいて、神様を信じて集まった私たちがいました。このすばらしい大会のためによくがんばった、JYDスタッフや、それぞれの地域で、さまざまな活動をしている全国の青年に出会えたことを本当に感謝しています。

 私たちは、ずっと前から、こんな機会を待っていたように思います。「これからの教会のために何かをしたい。」「今、私たちに何ができるのだろう。」こんなことを、ずっと考えていたのです。
そしてこのJYDで、同じ気持ちの仲間がこんなにもいることを知り、心強く思い、カトリックの若者もすてたものじゃない!と感動しました。

 JYDによってそれぞれの教会へ派遣された私たちが次にすることは…。この11月、日本二十六聖人殉教四百年祭in京都が開催され、そのプログラムに平行し、青年のつどい「LOOK AT ME」を行いました。四百年間日本人が命をかけて守り続けたカトリックとは何か。紀元2000年に向けて私たち青年ができることはいったい何なのか。その一環として、この「LOOK AT ME」を企画しました。JYDで分かちあい、学び、感じたことを、これからに役立たせることができますように。

 

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