交流記録 7

京都から済州へ

 第5回 済州教区聖地巡礼(2010年5月19日〜22日)

日 程 感想文 スナップ集

感想文


河原町教会 岡田 久美

 2010年まだ暑さの残る夏の終り、教区事務所から聖歌隊の交流を目的とした、コーロ・チェレステ(女声コーラス隊)による韓国済州への巡礼のお誘いを受けました。何事にも断ることをしないチャレンジ精神を心掛けているグループの面々、日程と健康面に都合の付く18名が参加しました。私は済州の巡礼は初めてなので楽しみと不安(食事の事などの心配)がありましたが、2泊3日ですので参加することにしました。
 107日(木)に関西空港から約1時間40分の空の旅。好天気の中、済州空港ではシスターや関係者の方のお出迎えがあり、バラの花のプレゼントと共に歓迎を受けました。バスで予定地を次々と訪問、野外モニュメントでの十字架の道行では、私達の他は誰の姿もなく静に祈ることが出来ました。その後、姜禹一司教様にお会いした時には、お優しい笑顔で美しい日本語により私達に接して下さいました。早速、歌のお土産を披露させて頂きました。司教様からは「赤とんぼ」のリクエストがあり、予期しなかった事にも誰一人慌てる事なく歌い終わりました。また、ミサの中や歓迎会の時にも韓国語の歌を交えて歌での交流をしました。
 美しい島はリゾート地にもなっています。そこにある聖金大建アンドレア神父記念館なども見学しました。私はどこの教会にも建てられている、聖家族像に深い思いがあります。もちろん、神への信仰は一番大事ですが、家族の愛(聖家族)も大切だと思いました。聖職者の召命は、結婚そして家族の召命から司祭、修道者が生まれるのだと、済州でのミサ中の熱心な祈りから感じることが出来ました。
 身の程を考えてのショッピングも楽しみました。全員無事に帰国することが出来、お世話して下さった方々に感謝いたします。神に感謝!



チェジュ島への巡礼に参加して

西院教会 田中紀久子

 この度の巡礼のお話しを耳にした時、正直私は参加しようかしまいか、心が揺れ迷うのを感じました。
 大好きな歌を通しての、未知なる国、人々との交流、行きたい参加したいと逸る気持ちがある一方で、韓国に行くのには、胸の中に「どしん」とした重いものが沈殿している事も事実でした。
 何故なら、世界大戦中、国民学校三年生で集団疎開を体験している私は、戦前にも韓国の人々の置かれておられた立場や、戦後明らかになった日本軍の仕打ちの数々を知るに及んで、一日本人として申し訳なく、後ろめたく、渡韓する事に躊躇する重いがありました。しかし、チェジュ島の広々した高原、絵のような景色の数々で心が和み、何よりもあちこちに点在する聖なる御像に接して、韓国の信者さんたちのあつい信仰を肌で感じ、私のなま温い神様への思いを、発奮させられる思いがしました。
 巡礼に参加しての特筆、それは韓国の信者さん達の、いや韓国民の方々の温かく心からの歓迎の姿に、接しられた事でした。
 世界は一つ、みんな神様の子供、そんな思いを深くした巡礼でした。
神に感謝



済州巡礼

西院教会 木戸間 玲子

病気持ちの私は済州へ行くまでは体調の不安があって少し心配でしたが、すべてはみ心のままにとお任せの気持ちで出発しました。韓国の方とはコリアンセンターでよくお会いしていましたので、何となく親しみを感じ、折があれば行ってみたいと常に思っていました。こんな私が、今回思いがけない巡礼に参加することが出来て神に感謝しました。済州島の空港ではシスターをはじめ地元の信者さんがバラの花を持ってにこやかな笑顔で私たちを歓迎して下さいました、言葉を交わす事もうまく出来ず、出迎えの観光バスに乗りました。バスガイドさんも信者さんでバスの中で韓国のカトリック信者の改宗の話や、殉教者の話、教会や墓地の説明などして下さり、現地に着くと「なるほど」とすぐに納得できました。しかし残念なことにパンフレットや絵葉書には、韓国語が書いてあるので詳しいことはわかりませんが、何となく心打たれました。韓国の信者さんは信仰が厚く平日の午後7時30分のミサに、自然と心が一つになっていくようでした。「言葉や顔形は違っても」と歌にあるように、本当に心はみんな同じだとミサを通して強く感じました。私は今回の巡礼の旅で韓国の歴史や韓国人の素晴らしい所、特に殉教者が日本の数よりも多く、また残酷な拷問によく耐えられた事などを知り胸が熱くなりました。



第6回 済州教区巡礼に参加して(201010月7日〜9日)

河原町教会 田中 彰子

「巡礼は片道切符」私は巡礼に旅立つ時に、いつも、このような思いで参加させて頂いておりますが9日に全員無事、関空に着いた時お世話をしてくださった方、温かく受け入れて頂いた済州教区の皆様、そして今回の巡礼の無事をお祈り頂いた皆様に、心から感謝いたしました。
 聖歌隊としての交流が目的でしたが、練習不足がとても気掛かりで「心を込めて歌う」この事だけを考えました。姜司教様の前で、ミサ中の聖体拝領の後に祭壇での聖歌・・・とても緊張しました。それでも、皆様から温かい拍手を頂き済州教区の司教様、神父様、信者の皆様の温かいお心に感謝致しました。今回の交流の場で一番心に残りましたことは「明るく力強い信仰」です。私たちは本当に見習わなければ・・・と心に刻みました。
 この地の多くの殉教者を偲びながら、済州島の恵まれた自然環境の中で3日間過ごさせて頂き、済州教区の神父様をはじめ皆様の明るさ、ユーモア、ご親切に接しましたことは、何よりの歓びでございました。また、コーロ・チェレステのメンバーの一人ひとりが巡礼交流という目的のために自分の役割に忠実で協力的であり一致できましたことは、このグループが25年を経た今、また聖歌奉仕のため新たに歩み始める良い機会に致したいと思いました。



巡礼の旅

高野教会 小原みどり

 私たちは、コーロ・チェレステとしてチェジュ島へ行かせていただくことになりました。チェジュ島ってどんな所だろうと、ワクワクしながら出発日を待ちました。そして、当日となり、関西空港を飛び立ちチェジュ空港に到着です。
 空港には、シスター方、神父様方がお迎えに来て下さっていました。顔に笑みをいっぱい浮かべ、何故かとてもなつかしそうにお迎え下さっているように思えました。初めてお会いした方々なのにとても温かい親近感を感じる私たちでした。その後、司教様にお会いしました。物静かでとても思慮深く優しい方のようでした。司教様に日本でいっしょうけんめい練習した歌をお聴き頂きました。リクエストとして「赤とんぼ」をご希望され、日本で勉強されている時の思い出深い歌ですと、静に目を閉じて聞いて下さいました。
 その夜、1930分からのミサに与りました。ミサの準備をシスター方が修道服を着用され物静かにしておられるお姿に心を打たれる思いでした。もう、ミサの準備からミサが始まっているんだという気持ちになりました。ミサは1930分から始まる時刻なのに、多くの信徒の方が参加されています。
 子ども二人の侍者は、髪をきちんと結っていて、祭壇にお辞儀をしてから侍者の務めを始めます。御聖体を受ける時には、侍者は祭壇の下に降りて来て司祭から頂いています。このような様子がとても印象的で、今でも目に浮かんで来る思いです。その間私は、ミサの流れの中で聖歌の歌声に浸っていました。何ときれいな歌声だろう。それも信者全員がまるでいつも練習しておられるようにハーモニーが一つになっています。本当にすばらしいミサという光景に参加させて頂きミサの霊が身体の中に浸み込んでくる思いでした。
 ありがとうございました。この様な体験に預かり感謝しています。



済州島巡礼

長岡教会 中村 容子

2泊3日の旅でした。私は済州島が、朝鮮王国の時代に罪人の流刑地であったという事は知っていましたが、殉教が行われるほどの信仰のある熱心なカトリック信者の住む島であることは知りませんでした。
美しい自然一杯の落ち着いた島は昨今リゾート地として海外で関心がある土地だと聞きました。
 きれいに整地されたこの大きな草原には、巡礼地にふさわしく心も身もほっと安らぐ落ち着いた雰囲気を感じました。祈りの場所で私達は十字架の道行きの祈りを捧げました。
 大空の下、整地された大地にあざやかな緑の草に覆われた墓所が自然にとけ込み、殉教された人達も安らかに眠られるであろうこの墓地は、静で訪れた私達に心の安らぎを満たしてくれる雰囲気を感じました。
 ベールを被りひざまずいて祈るこの地の信者の方々を見て、私達もそのようにしてミサに与っていたことをなつかしく思いました。
 迫害を受けながらも信仰を守り続けて来られたこの地の人達に神様のお導きが長く続きます様にと祈りました。そして私達も反省しなければと心に誓う旅でありました。
 この度の巡礼のために大変お世話をして下さった皆様とチェレステの皆様に深く感謝いたします。



済州巡礼

河原町教会 駒井 和子

済州島が長年にわたり流刑の地であったとは思えない程の穏やかで美しい自然の風景。この大自然の中で培われた人々の大らかさ力強さを感じ取る事が出来ました。
 姜司教様の訪問では、事前に練習を重ね来た歌を披露しました。司教様から思わず「赤とんぼ」のリクエストを頂き、ぶっつけ本番でしたが、先生のリードのお陰で何とか唄えました。なごやかな雰囲気の中で司教様との貴重なお時間を過ごさせて頂きました。
 夜のミサに二度与りましたが、ミサの中で聖歌を唄われる信徒の方々の心が一つになっているようで、とても感動しました。またミサの後の交流会では信徒の方々の手作りのお菓子や済州特産のフルーツで手厚い歓迎を受け賑やかな会となりました。私達もお返しに未熟ですが、韓国語の歌を唄いましたが、最後には全員で大合唱となり、心を通わせる一場面となりました。
 後になりましたが、お導き下さいました皆様、有難うございました。お陰様で実り有る巡礼となりました。チェレステの皆様にも感謝申し上げます。